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【管理栄養士 コラム】子供の食物アレルギーについて

正しく知ろう!食物アレルギーなんてこわくない!

管理栄養士 大熊麻未

■食物アレルギーとは

平成13年より、加工食品へのアレルギー表示が義務化されました。

これにより、すべての方が食物アレルギーを身近に感じる良い機会となりました。

食物アレルギーは、特定の食物によって免疫システムが過敏に働き、

体にとって不利益な症状があらわれる病気(牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする

乳糖不耐症や食中毒とは別のものです)で、子供から大人まで幅広い世代でみられるます。

日本では全世代の1~2%の方がこの病気を持っていると推定されていますが、

食物アレルギーは研究が発展段階におり、データが整い始めたばかりで

断定できる数字がないのが現状です。

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厚生労働省の研究によると、子供、特に乳児(1歳以下)に多く、

おおよそ10人に1人が発症していると報告されています。

さらに6歳以下で発症したものは比較的治りやすく、

3歳までに約半数、小学校入学までに8~9割が治ったという報告もあります。

食物アレルギーは、あらゆる食物(主にタンパク質)が原因となり年齢によっても異なります。

乳幼児期の原因食物(アレルゲン)は鶏卵、乳製品、小麦が多く、その約4割を鶏卵が占めています。

年齢が上がっていくと甲殻類やそばなどが出てきます。

 

この病気はアレルゲンが多岐に渡りますが、症状もさまざまです。

じんましんが出て皮膚がかゆくなったり、まぶたや唇が腫れたり、

下痢やおう吐することがあります。

しかし、これらの症状は程度がひどくなっても命を落とすことはありません。

様々な症状があるなかで特に注意が必要なのが、

症状が全身に現れるアナフィラキシーショックと呼ばれる状態です。

このアナフィラキシーショックは生死をさまよう状態であり、

食物アレルギーを持つ1割がこれに当てはまることから考えると、

非常に重篤になりやすい病気だということがわかります。

残念ながら、この病気には治療薬がありません。

治療の基本は、原因となる食物を食べないことです。

しかし、成長するにつれて消化吸収機能も発達し、

アレルゲンも食べられるようになると考えられています。

そのために、半年から1年ごとに受診することが重要です。

■食物アレルギーが発症したら・・・

食物アレルギーで大切なことは、専門の医師による正しい診断に基づいた

必要最小限のアレルゲンの除去です。

自己判断で除去食品を決めることは避けましょう。

念のために、心配だからといって、アレルゲン以外の食品まで過剰に除去してしまうのは、

成長期の子供にとって特定の栄養素の不足を招くことになります。

かつて私は、食物アレルギーと診断されて除去食を食べていました。

当時はアレルギー専門の医師が少なく、血液検査の値だけに基づきアレルゲンの診断が下されました。

鶏卵や牛乳や小麦が主なアレルゲンでしたが、

鶏卵は鶏から生まれてくるので鶏肉も除去、魚卵も『卵』と付くから除去、

牛乳は牛から出てくるので牛肉も除去、大豆でアレルギーが出る人もいるから念のため除去、

小麦由来の調味料も除去・・・と、あれもこれも除去でした。

毎日の食事を作っていた母の労力は計り知れません。

近年では、スーパーでも特定原材料不使用のパンやレトルト食品、

お菓子などを見かけるようになりました。

さらに通信販売では扱っている食品数が充実しています。

これらを利用することでメニューの幅が広がり、

そして料理をする方の負担を減らせるため非常に便利です。

この病気は、本人だけではなく家族をはじめとした周りの人にも正しい知識と理解を必要とします。

食物アレルギーだからと食事への興味を失わないように、

しっかりとサポートしてあげましょう。

 

参考:厚生労働省、日本小児アレルギー学会、

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